-セレン-


セレン

セレンの効果効能

セレンは「セレノプロテイン」という酵素群を作り、人体を活性酸素から守り、免疫力を高める重要な微量ミネラルです。セレンから作られる酵素「グルタチオンペルオキシダーゼ」は、がんや老化の原因になる活性酸素を分解します。同じくセレンから作られた「甲状腺ホルモン脱臭素酵素」は、新陳代謝を活性化させる働きがあります。セレン不足になると、中国で発生した克山病(心筋症)という、恐ろしい病気を発症します。


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セレンのがん予防効果

セレンから作られる代表的な酵素に、「グルタチオンペルオキシダーゼ」があります。このグルタチオンペルオキシダーゼの役割は、がんや老化の原因になる、活性酸素を分解することです。

体内では摂取した栄養素から、人間のエネルギー源になるアデノシン三リン酸が作られます。この時、副産物として活性酸素の「過酸化水素」や脂肪が酸化した「過酸化脂肪」が作られます。

これらの活性酸素は酵素「グルタチオンペルオキシダーゼ」と「グルタチオン」(アミノ酸ペプチド)によって分解されます。セレンはこの酵素の中心となって、活性酸素を分解するのです。過酸化水素や過酸化脂肪は遺伝子を傷つけるので、がんの原因にもなるので、セレンはがんの予防の働きをすることになります。

このセレンとがんの予防効果に対する治験が、アメリカで7年間行われました。その結果あらゆるがん、特に前立腺や肺、大腸がんなどに抑制効果があることが証明されています。

セレンによる甲状腺機能の強化

セレンから作られる酵素に「甲状腺ホルモン脱臭素酵素」があり、その働きは甲状腺の機能を高めることです。

甲状腺からは活性ホルモンのT3(トリヨードサイロニン)と不活性ホルモンT4(サイロキシン)が放出されますが、活性T3は少量で不活性T4の方が大量です。このT4からミネラルのヨウ素を1つ取り出すと、活性T3に変換されるのですが、こうのヨウ素を取り出すのが、甲状腺ホルモン脱臭素酵素の仕事なのです。

このT3(トリヨードサイロニン)は全身の細胞に働きかけて、細胞の代謝すなわち新陳代謝を促進させて、体調を維持してくれます。

セレンで免疫力強化

セレンが不足すると免疫力が低下します。またセレンが不足していない人でも、セレンを摂ると免疫力が強化されます。

セレンの免疫力に対する治験も行われています。その結果はセレンを摂取すると、免疫力の1つである白血球が増加して、免疫力が強化されることが立証されています。

セレンが不足すると

セレンが不足すると、ウイルスの毒性が強くなります。セレンが不足するとグルタチオンペルオキシダーゼがあまり作られないため、免疫力が低下してウイルスが体内で長生きします。ウイルスは長生きしますと、突然変異を起こす確立が高くなります。そして突然変異をすると、毒性が強まり生命力も強化されて死滅しにくくなるのです。

突然変異で毒性が強くなったウイルスは、心筋に炎症を起こさせ、心臓マヒを発生させます。

(最近の新型インフルエンザウイルスも、豚や鳥インフルエンザウイルスなどが、突然変異によって毒性が強くなり、人に対する感染力を持ったウイルスに変異したものです。)

中国で発生した克山病も、ふだんは害の無いコクサッキウイルスが、セレン不足によって毒性に強いウイルスに変異したのが原因なのです。

改善が期待できる症状

動脈硬化 がん 心臓病 風邪

セレンを含む食品

ワカサギ カツオ サワラ アジ レバー トマト ブロッコリー


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セレンの飲み方

1日当たり成人男子で45~60マイクログラム、成人女性で40~45マイクログラムを目安に、食後に服用してください。ビタミンEと一緒に摂ると効果的です。

250マイクログラムが上限です、過剰摂取すると胃腸障害、脱毛、疲労、イライラなどの副作用があります。

克山病が発生する地域の摂取量は、1日当たり成人男子で19マイクログラム、成人女性で13マイクログラムしかありませんでした。現在でも中国の田舎ではセレン不足で、克山病が発生しています。


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